職人の町のショップギャラリー

9月の終わりごろ、
季の実の庭に植物が植えられてから
お店に向かうまでの道が
ずいぶん緑色に。

それからというものの
足元を観察することが増えました。

この庭に植えられている植物の数、
ざっと20種類以上。

一度植えると何年も生育と開花を
繰り返す植物のことを、
宿根草(しゅっこんそう)
と呼びます。

背の高さと、まるで稲穂のような姿が
真っ先に目を引くのがブラキトリカ。

モリニア カエルレア。
細長い葉っぱが集まってできる、
こんもりとした形がかわいい
植物の別名は、「沼の魔女」。

まるで野菜のニラのような
葉っぱは、カレックス。

こうしたグリーン系のものに加え、
聞いたことがある花の名前から
一体どこの国のもの?と
思ってしまうような植物まで。

スイセン
ヒマラヤユキノシタ
アジュガ

イチハツ

オダマキ

キョウガノコ

ホタルブクロ

ツルバキア
エキナセア
アガパンサス
ペルシカリア
アリウム
コオニユリ

オミナエシ

チョウセンヨメナ
ユーパトリウム

シュウメイギク

上から順に、4月ごろから少しずつ咲き始め、
夏に向かって穂が伸び、咲く花の種類も増えていきます。

この中で、10月まで咲いていたのは
紫色の小さな花をつけたツルバキアと
赤色が印象的なペルシカリア。

ツルバキアは、すっと高く伸びた
茎の先に、6弁の花びらが
まるで線香花火のように開きます。

ペルシカリアは、子どものころに
草相撲をするのに遊んだオオバコを
思い出す形ですが、かなり深い赤色で
ちょっと大人の魅力です。

花壇などに植えられているような品種が
ほとんどないのは、自然そのままを
楽しんでもらいたいという想いから。

これから冬の時期に向かうので
「咲く」という観点からいうと
見ごろが来るものは少なくなります。

でも、木々の葉っぱがだんだん落ちたり
ここがかつて診療所だったころから
ずっと生えているヒイラギモクセイの
白い花がぽつぽつと落ちてきているのも、
足元観察の小さな楽しみです。

土の上に小さな白色が落ちるその風景は
かなり早い雪が降ってきたよう。

地元の方たちから
「今年の冬は寒くなる」と
最近多く耳にします。

ほんものの雪が降り始めるまで
もう間もなく。

寒さに耐えたあと、庭がどんなふうに
にぎやかになるんだろうと
わくわくして春を待っています。

ここが、季節と自然の変化を楽しめる場所に
これからなってくれますように。

文:松倉奈弓
写真:大木賢
図面:根岸新
参考資料:牧野日本植物図鑑 第6版
(牧野富太郎/著・北隆館/発行)

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