南砺市福光の商店街にあるジェラート屋さん、
Gelateria ZUCCA.
お店のショーケースを覗いてみると
たくさんのフレーバーのジェラートが並び、
どれもおいしそうで選ぶのに迷ってしまいます。
牛乳屋さんを営むと同時に
その牛乳を使ってジェラートを作っている
水口さんご夫妻にお話をお伺いしました。
「牛乳屋としては、4代目になります。
ジェラートの販売を始めたのは2010年。
最初は移動販売だったんですが、
2014年5月に店舗を構えました」
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ショーケースの中には
ミルク、チョコレート、ピスタチオなど
ジェラートでは定番のフレーバーに加えて
立野原いちごみるく、城端ブルーベリーヨーグルトなど
地元の農産物を使い、この周りの地域の名前のついた
フレーバーも多く並んでいます。
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「地元の農家の方たちと協力して、
この土地でできた食材を使いたいというのはありますね。
そういうフレーバーはなるべく変えずに
これからも出し続けていきたいです。
移動販売を始めた、まだあまり量もたくさん
生産していなかったときから協力してもらっている
農家さんもいて、もう11年も経ちました。
お互いに成長して、これからも新しいものに
一緒にチャレンジしていけたらいいなと」
大体どの農家さんも、車で15分圏内だそう。
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「地元の味」をジェラートとして楽しんでもらうのと同時に、
「ジェラート」そのものもお客さんに
楽しんでもらいたいと水口さんは続けます。
「季節の果物は、地元のものにこだわりすぎず、
つくっている自分たちも楽しみながらやっています。
たとえば、夕張メロンとか、有田のみかん、
沖縄の西表島のパイナップルなど
普段なかなか食べられなかったり手に入れられないものを
ジェラートとして楽しんでもらえれば。
1玉で何千円の高価な果物は、普段の生活では
あまり買わないかもしれないけど、
ジェラートのシングルカップで350円くらいなら
ちょっと食べてみようと思ってもらえるかなと思い、
季節にあわせて作っています」
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そもそもなぜ、牛乳屋さんがジェラート屋さんを始めようと思ったのか。
そのきっかけを尋ねたところ、
「つくったものを手渡しできて、お客さんの
顔の見える関係性をつくりたかったから」と
水口さんは話します。
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「乳製品、たとえば牛乳って安いのが当たり前だと
思われている風潮がずっとあるんです。
実際、北海道産の牛乳と、富山県産の牛乳って
どう違うのか問われたときに、その差別化って難しい。
でも、自分たちは乳製品の価値を高めたいと思っているので、
それを分かってもらえるような表現や見せ方を
これからもっとしていきたいと考えています」
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スーパーなどでの卸販売だと、お客さんの顔が見えず
自分たちのブランディングもしづらい。
そういった経緯もあり、自分自身が直接お客さんと
接することができるジェラート屋さんの開店を決めたそう。
今、牛乳を生産している工場はジェラート屋さんの
店舗から徒歩5分ほど。工場は、数か月後に同じ南砺市内の
さらに自然の多い地域へ移転される予定です。
また、これからはジェラートだけでなく
ヨーグルトやチーズなど他の乳製品の加工販売も
していく予定だと教えてくれました。
地元の農家さんとのつながりも大切にしつつ、
お客さんとの関わりも楽しみながら
新しいことにも挑戦し続ける水口さんご夫妻。
さらについ先日、井波彫刻の木っ端を使った
燻製料理のお店nomiと、ZUCCAとがコラボして
「燻製ミルク味」のジェラートが完成しました。
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「燻製の香りも出しつつ、ジェラートとしても
しっかりした味を出すことを目指しました」
ZUCCAでは定番のミルクベースに砂糖を加えて
風味を出しやすくしたそうで、
混ぜている最中からミルクベースに負けない
燻製の強い香りが立って、作りながら
その香りでお酒が飲めそうと水口さんは笑います。
ミルク味がとてもさっぱりしているので
夏のおやつにもぴったり。
燻製の香りのおかげで、ウイスキーなどの
お酒のお供にもよく合います。
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お中元や帰省の贈りものとしてはもちろん
暑い夏を乗り切る自分へのちょっとしたご褒美にも。
ちょっと癖のあるジェラートご用意しています。
![](https://kinomi-store.com/wp-content/uploads/2021/08/210623_ZUCCA4910-1024x683.jpg)
季の実オンラインストアでは、燻製ミルク味を含む
ジェラートギフトセット(8個入/12個入)を販売しています。
文:松倉奈弓
写真:大木賢